豊丘の絆

伊藤保険株式会社　代表取締役

【プロフィール】
ファイナンシャルプランナーとして、住宅ローンアドバイザー、相続、 保険の見直しを中心に相談業務を行う。また、ラジオパーソナリティ ーとしてエフエム豊橋に番組を担当。ほか、執筆業、セミナー講師な ど幅広く活躍。伊藤保険株式会社代表取締役。

【子どものころ】
「ヤンチャな子どもでした。実家のあるつつじが丘は昔「佐藤町字土亀」という地名で、開拓されて なくてイタチなんかもいて。長三池（幸公園）でザリガニを釣ったりしました。とにかく自転車で走 り回っている活発な子供でした」

【豊丘高校に入って】
「高校は楽しかった思い出がいっぱいです。中学ではバレー部だったのですが、豊丘のバレー部が強 すぎて尻込みしてしまい、柔道部に入りました。寒くない屋内のスポーツを探して、畳の上が一番暖 かそうだという理由で（笑）。そんな理由で始めた柔道でしたが楽しかった。怪我が重なって最後は 辞めてしまいましたが。 とにかく豊丘での3年間はのびのび楽しく過ごしたイメージです。でも先生は厳しかった。私たちの 時代はバンドブームの頃で、友達や同級生が作ったコピーバンドの発表をよく聞きました。自由な雰 囲気が良かったですね」

【卒業後は東京へ】
「どうしても東京に行きたくて、関東学院大学へ進学しました。学校は横須賀寄りの横浜でしたが （笑）。学生時代は、まあ、いろんなバイトをしましたね。ちょうどバブルの時代でしたので面白くて お金になるバイトが沢山ありました。その経験が私の原点かも。秋葉原で綺麗な格好してマイクを持 って商品説明したり、競輪場のマスコットをしたり、おしゃべりしたり伝える仕事が特に好きでした。 それが今の自分に繋がっている気がします。 卒業後は東京の出版社に就職しました。広告代理店かメディア系の仕事に就きたくて。ファッション 誌の編集をやったのですが、こういう性格がすぐにバレて営業に回されちゃいました（笑）。広告代 理店と組んでイベントを仕掛けたり、いろんなことをやりました」

【後ろ髪を引かれながら豊橋へ】
「家業の保険代理業を継ぐために豊橋に戻ったあとは、東京での経験や手法を取り入れました。広告 で集客したり、ホームページで情報を発信したり、かなり早い時期にやりました。今思えば、東京に 行ったことも含めて、豊丘高校で培った自由な感覚が土台にある気がします。 東京を離れるときは嫌でしたが、戻ってみると豊橋は住み易いとつくづく思いました。今の主人とは JC（青年会議所）で知り合いました。今は子育てがしやすいこの街が気に入っています。働くお母さ んには本当に行き届いた街だと思う」

【これからのこと】
「この会社（伊藤保険株式会社）を長く続く企業にしたい。保険という性質からして長い時間をお客 様とご一緒しなければいけないからです。さいわい良いスタッフに恵まれていますので、とにかくお 客様に安心していただける体制をと思っています」

【働く女性を応援したい】
「豊橋は日本の真ん中。セミナー講師として日本中に出かけますが、 本当に便利だと思います。先にも言いましたが、豊橋はとにかく女 性が働きやすい街。女の人には、家にいないでもっと働いて、もっ と子供を通してではなく社会とつながって欲しい、活躍して欲しい と思います。頑張ろうと思えば、いろんなサポート体制が整ってい るということも知ってほしいです」

【在校生へのメッセージ】
「中学と高校の一番の違いは『自分で選択する機会が増えること』だと思う。私も豊丘という自由な 雰囲気のなかで「決定する」練習を積んだ気がします。自由だからこそ責任が伴う。現役の皆さんも そういう意識で3年間を過ごせば充実すると思います。頑張ってください」

【取材を終えて】
ちょうど今が卒業25周年の同窓会幹事年にあたる24回生の伊藤さん。保険代理店の社長にとどまら ず、セミナー講師やラジオパーソナリティーなど忙しく働いています。そのバイタリティーあふれる 前向きな姿勢は、周囲の人々にきっと素晴らしい影響を与えているに違いないと感じました。また、 「最後に現役生にひとこと」とお願いしたとき、少し考えてから熱く語ってもらえたのが印象的でした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　19回生　加藤