すぎうらよしこ(杉浦由子さん・14回生)
画家、絵画講師
【プロフィール】
1961豊橋市生まれ 1982 名古屋造形芸術短期大学卒業> 1987 第4回ふたり展(ロスアンゼルス)、 1996 第10回ふたり展(ロンドン) 2000~01 名古屋イラストレーターズクラブ入会(NIC展・愛知県芸術文化センター) 2003~05 ドイツ国際平和村チャリティー展 (東京)、05 境界を越えて展(名古屋) 2006映画「早咲きの花」美術手伝い・作品貸し出し、 豊橋トヨッキー・筆描きイラスト化 2008 ヴァイオリニスト吉田恭子さんCD 「grand waltz」 にキャラクター掲載 2012東日本大震災支援チャリティー展(東京) 、豊丘高等学校創立50周年記念美術展 2013席夏蓮・青山いさおさん詩集の装画・挿絵、私の新美南吉展(東京、半田、豊橋)他 個展(東京8、豊橋7、名古屋、富士宮、浜松各1回)、グループ展(全国各地にて多数) ART SCHOOLクレヨン・保育園講師、イラスト仕事しつつ作品発表、豊橋美術展招待作家
【将来の夢は○○】
小学校低学年までは少々病弱、その後、中高とハンドボールをやれる程、とても元気になりました。 自分的には、真面目キャラと思ってましたが、友人に「小さい頃からユニークだったよ」と言われ驚 きました。小学校卒業アルバムに、将来の夢は画家と書いていたのを後に発見!これまたビックリで した。
【皆の笑う顔が好き】
高校時代...お勉強はさっぱりでしたが、行事に燃えておりました。皆の笑う顔が好きで文化祭のど自 慢大会や、予選会1人漫談などに出場.....今思えば、おバカ炸裂でした。 いたずらも好きで、黒板のチョークに千歳あめを忍ばせたり、クラス全員に呼びかけ、授業前、机と椅 子を反対にして座り、先生を驚かせたり.....(その時の湯浅先生が また粋で、「チクショウやりやが ったな!」と言いながら、後ろの黒板で、そのまま授業をしてくれました) 他にも亮二先生や妙子先生など、個性豊かで素敵な先生方に出会えた事、また、かけがえのない友人 を沢山作れた事、そして豊丘の自由で伸びやかな校風が、今の自分の基礎を作ってくれた、といって も過言ではありません。
【大病からの生還】
高校卒業目前に大病をし、生死を彷徨いましたが、奇跡的に生還しました。以後、救われた命を何の ために使うかを考えるようになりました。 夢だった「お笑い」の道は、タレントだった友人オファーでコンビデビューも可能でしたが、体力的 な意味もあり断念しました。その後、姉の影響もあって、子どもの頃から好きだった絵の道に邁進す る事になりました。人と接することが好きで始めた絵画教室、今はクレヨン寄席で子供たちを笑わせ る事を楽しみにしています。すごくおとなしい子がクスッと笑う時、「やった~っ」と胸の中で拳あげ ている私です。
【自分の表現したいもの】
姉が通っていたアットホームな美大に憧れ、高校時代からデッサンを習い始めました。大学は日本画 を専攻。卒業後、幼稚園の絵画講師をした時、子どもの絵に魅せられ、その自由で伸びやかな画風に、 自分の表現したいものはこれかもしれないと、画材をアクリルガッシュやパステルなどに変えました。 墨は今でも使っています。しかし、制作探求に終わりはなく、一生勉強だと思っています。
【画家と講師の二足のわらじ】
画家の仕事としては、年間5~10回位の個展及びグル ープ展で作品を発表しており、夫と共に始めた絵画教室、 アートスクールクレヨンの仕事が、主な生計となってい ます。(月~金曜日・子ども、木曜夜・大人、土曜月2 回・中高生を対象)また、保育園や市などの絵画講師や 講演、雑誌や詩集、公共物のイラスト等、依頼を受けて、 手がけることもあります。
【続けるられる幸せ】
好きな事を仕事にしているので、あまり苦労とは思いませんが(画家は、しがないのが常です) 不景気の影響で、一番最初にカットされるのは、まず「芸術」、贅沢は出来ませんが、続けられるだけ でも幸せだと思っています。
【心の豊かさとやさしさを育む】
せちがらい現代だからこそ、心の豊かさ、やさしさが大切だと思います。自分の描いた絵が、多くの 人の心を元気に出来たら、こんなに嬉しい事はありません。 また教室に来てくれる皆さんに、気持ちのいい時間を過ごしていただきたい.....生徒さん達の笑顔が、 私の喜びでもあり、元気の源になっています。教室をやりながらみんなの作品に心踊り、雑談しては 大笑い....沢山の感性をもらって、また新たな自作が生まれます。仕事が学びの場所でもあるなんて、 有難い事ですよね。
【心に残る絵本】
若い頃は有名になりたいと思いましたが、今はそんな事より、自分の絵が誰かの心の、温かい灯にな れたら....と願って、絵筆を握っています。生徒さん達にも、 物作りの楽しさを知って、幸せな気持ちになってもらいたい です。 あと一生に一冊でいい、心に残る絵本が作れたらいいな、と 思っています。小さな子供が高いお金を出さずに、手元で繰 り返し見てもらえるような作品を。 これからも、「平和の祈り」「あなたがうれしいと私もうれし い」「絆」を根本テーマに、ずっと長く創作活動を続けてい けたら.... と願っております。
【取材を終えて】
高校時代、杉浦さんの明るい性格と芸(ユーモアたっぷりの話)が、学生生活に潤いと爆笑を与えて くれました。杉浦さんの武道館のお笑いライブを見たかった気もしますが、大好きな絵の道に進み、 いつも前向きに絵を通して、たくさんの人に元気や温もりを与えてくれる姿はとても素敵です。 これからも、その絵で多くの人を癒してくれると思います。
(14回生 小川全代)
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